破産者マップは2019年に話題を集めて炎上し、最終的に閉鎖されました。
しかし、2022年に復活したという情報があります。
閉鎖したはずの破産者マップが、どうして復活することができたのでしょうか?
また、破産者マップとはどのようなものであり、どのようなことが問題視されているのでしょうか?
破産者マップとは?
2019年に破産者マップはすでに閉鎖されています。
当時、サイトは炎上して世間の注目を集めましたが、そのことを詳しく知らない人もいるでしょう。
そのため、まずは破産者マップがどのようなものであるかを確認しておきましょう。
破産者の情報が確認できる
破産者マップはその名前の通り、破産した人の情報をマップで確認できるサイトでした。
googleマップ上にピンが表示されるので、情報を見たい破産者のピンを選択することで情報を確認できました。
確認できた情報には氏名・住所・手続きした日などがあります。
そのため、googleマップから近くの飲食店を探すかのように、破産者の詳しい情報が手軽に手に入れることが可能でした。
破産者の情報元は?
「どうやって情報を集めたの?」と不思議に思う人もいるでしょう。
破産者の情報は日本の機関紙である官報に掲載され、一般に公開されているものです。
破産者マップの情報元もその官報から得たものだったようです。
ここで、「氏名や住所は個人情報なのに国が公開していいの?」と再び疑問に思えます。
しかし、破産者の情報は法律によって公開することが決まっています。
これは債権者や金融業者などにとって必要な情報となるためです。
大きな騒動に発展する
破産者の情報は官報に掲載されます。
ただし、その情報は見たい人が誰でも入手できるように発信されるものではなく、主に債権者や金融業者などに向けられています。
また、官報は多くの人の目に入るものでもないため、事件のニュースのように広く知れ渡ることもありません。
しかし、破産者マップはネットで簡単に検索することができ、googleマップで情報が確認できるため視覚的にもわかりやすいです。
本来、大きく広がるはずのない情報を広く知れ渡らせるため、サイトは名誉毀損やプライバシー権の侵害などにあたる可能性があるとして炎上しました。
現在も利用可能?
破産者マップは閉鎖しています。
そのため、現在は利用できません。
「じゃあ、見たいけど、もう見れないのか…」と思った人もいるでしょう。
しかし、2022年6月に後継サイトとして新・破産者マップが登場しました。
「後継でも同じサービスなら、またすぐに炎上して閉鎖するのでは?」と思われましたが、そのサイトは現在(2022年12月)も利用可能となっています。
破産者マップは何が問題?
官報を情報元にしていれば、問題ないように思えます。
しかし、破産者の情報を見たい人が手軽に調べられるようにすることには、いろいろな問題がありました。
では、具体的にどのような問題があったのでしょうか?
個人情報の流出
個人情報保護法によって、本人の同意を得ずに個人データを第三者に提供することはできません。
破産者マップでは、情報を見たい人が自由に破産者の氏名や住所などの個人情報を確認できます。
そのため、ルールに従っていない可能性があるとして、個人情報保護委員会から運営は指導を受けたそうです。
破産者の生活に影響
自己破産は法律に沿った正当な手続きですが、破産したことを知られることで信用性を落とす恐れはあります。
そのため、本人とってはなるべく伏せておきたい情報でしょう。
しかし、破産者マップがあると、必要以上に破産の情報を広め、簡単に調べられてしまいます。
そのため、本来であれば信用性を落とさなくても良かった場面で信用性を落とすことになり、破産者の仕事や生活などに影響を与える可能性があります。
自己破産へのブレーキになる
自己破産は借金がどうしても返済できなくなった場合に必要となる法律に沿った正当な手続きです。
しかし、破産者マップがあると、その情報が広く知れ渡ってしまいます。
そのため、仕事や生活などに影響が出ることを恐れる人も出てくるでしょう。
もし、仕事や生活への影響を恐れて、自己破産をためらうと、借金に追い込まれた状況での苦しい生活を続けることになり、生活の立て直しの妨げとなってしまいます。
詐欺が発生
破産者マップでは、情報の削除申請が受け付けられていました。
申請では身分証明書の写しや破産理由の提示などが求められ、審査に通れば情報が非公開となります。
しかし、この削除申請を悪用した詐欺が登場しました。
この詐欺事件では、運営を装って「お金を支払えば情報をサイトから削除する」と被害者に話を持ちかけていたようです。
運営もサイトが詐欺事件に利用されていることを知ったようで、公式ツイッターでは支払いをしないように呼びかけていました。
また、期待した使い方をされたことに遺憾の意を表しました。
後継サイトの登場
破産者マップは炎上して、最終的に閉鎖することになりました。
しかし、注目を集めたこともあり、閉鎖後には「モンスターマップ」や「自己破産・特別清算・再生 データベース」などの後継サイトが登場します。
しかし、これらの後継サイトもすぐに問題視され、閉鎖される流れとなりました。
2020年には後継サイトもなくなります。
事態は静かになっていくかと思われましたが、2022年になって新・破産者マップが登場したことで、後継サイトの復活に再び注目が集まりました。
破産者マップが復活した?
2022年に新・破産者マップという後継サイトが復活し、そのサイトは閉鎖されることなく現在(2022年12月)も利用可能となっています。
なぜ、他のサイトと違って、閉鎖することがないのでしょうか?
新しい破産者マップが公開
2022年6月に新・破産者マップは公開され、「破産者マップが復活した」と注目を集めました。
ただし、新・破産者マップの運営者は不明であり、オリジナルの運営とは別である可能性が高いと考えられているようです。
その大きな理由として、新・破産者マップでは削除申請にビットコインでの支払いを求めていることがあります。
オリジナルでは削除は審査のみであり、支払いが求められませんでした。
また、運営はサイトが詐欺に利用された際には注意を呼びかけ、遺憾の意を表しています。
そのため、これらの運営は異なると言われています。
サイトへの停止命令
新・破産者マップもこれまでの後継サイトと同様に、個人情報法に基づいて、破産者の情報掲載を停止を個人情報保護委員会から勧告を出されています。
しかし、勧告後もサイトは閉鎖されていません。
そのため、今後のサイトの動向や、関係各所の対応なども注目されています。
サイトが閉鎖されない理由
勧告後もサイトが閉鎖されない理由は、運営者が「海外で運営しているため、日本の法律が適用されない」というような主張しているためだそうです。
しかし、日本の個人情報を扱う場合には日本の個人情報保護法に従うこととなっています。
そのため、最終的には新・破産者マップも閉鎖の流れになると考えられています。
ただし、海外で運営されていることから、その対応は慎重に行われているようです。
破産者マップの今後に注目
破産者マップは名誉毀損やプライバシー権の侵害などを理由に炎上しました。
最終的に閉鎖されましたが、その後継として新・破産者マップが登場しました。
新・破産者マップは海外に運営があり、その対応は慎重に進められているようです。
その対応は、今後に登場する可能性のある後継サイトへの対応にも影響するでしょう。
そのため、どのような対応が取られるのかを注目しておきましょう。