スキージャンプ競技で、快挙を続ける小林陵侑(こばやし・りょうゆう)選手ですが、兄・姉・弟も4兄弟みんな、スキージャンプ選手として有名です。
4兄弟を全員立派なスキージャンプ選手に育てあげたご両親って、
一体どんな人なのか…?
気になりますよね。
そこで、本記事では、
小林陵侑選手の父親・宏典さんについて、
まとめてみました!
〇宏典さんは元クロスカントリー
〇運動生理学を学んでいた
〇独自考案のクモ鬼ごっこなど、
遊びを取り入れた訓練がすごい
〇家族の仲良し画像
〇ノルディックソチ五輪日本代表の
永井選手の恩師だった
元クロスカントリー選手&教師でもある宏典さんは、4兄弟に幼少期から様々な訓練を実施してきた、スキー英才教育パパでした!
それでは、宏典さんのプロフィールから見ていきましょう!




小林陵侑選手の父・宏典さんは元クロカン選手で教師

小林宏典さんは、元々クロスカントリーの選手でしたが、現在は中学校の教師とクロスカントリーの指導をしています。
〇出身:
北海道
〇年齢:
2021年2月時点で56歳
〇経歴:
・学生時代:中京大体育学部
→運動生理学※を学ぶ
・元クロスカントリー選手
・2013年までは、岩手県八幡平市
田山中学校の教師だった
(学校は2014年に総廃校)
・2014年以降の中学校は不明
・2018年時点では、
岩手県中学体育連盟の
専門委員長を経て、
県連盟の強化委員、
県中学体育連盟の専門部員
を務めている
宏典さんは、学生時代、運動生理学を学んだことから「3歳までが勝負」と言うことで、
長男・潤志郎さんがまだ2歳半のときから、スキークロスカントリーをやらせています。
その他にも、
運動生理学の知識を活かして、独自のトレーニング法(後述)を編み出して、4兄弟のスキーの才能を開花させました!
本当はクロスカントリー4兄弟に育てたかった
自身が元クロスカントリー選手だったため、元々は、4兄弟をクロスカントリーの道へ進めたかったようです。
そこは思うようにはいきませんでしたが、宏典さんは、子供達のやりたいことや、それぞれに合った指導法を模索し続けました。
ちなみに、4兄弟がジャンパーになったきっかけは、以外にも宏典さんの自作のトレーニングだったのです。
宏典さん自作のジャンプ台が4兄弟がジャンパーになったきっかけ

宏典さんは、子供たちとクロスカントリーがしたかった&家族サービスをしたいと思い、
最初は2歳半の潤志郎さんに、クロスカントリーをやらせたそうです。
クロスカントリーの一環として、宏典さんは、雪でお手製の3メートルのジャンプ台を作り、子供達を遊ばせていたそうです。
というのも、宏典さんの故郷・北海道では、除雪の雪で滑り台を作る風習があるようで、同じ要領で、アプローチを自作したそう。
宏典さんのお手製のジャンプ台で遊ぶうちに、長男・潤志郎さんが、小1の時にジャンプに興味を持ち始めたようです。

しかし、宏典さんとしては、クロスカントリーをやらせたかったそうで、
潤志郎さんが、テレビでジャンプを見て「やりたいなー」と言っても、聞こえないふりをしていたようです笑
また、ジャンプも、あくまで遊びの一環としてやらせており、本命はやはりクロスカントリーの練習だったようです。
しかし、
小学4年でジャンプを生で観戦した潤志郎が
https://www.asahi.com/articles/ASL2M46QFL2MUHBI00M.html
「お父さん、やっぱりこれやりたい」
と言い、観念した
と話していました。
また、
潤志郎さんが小学4年生のときに、はじめてジャンプの着地後の滑走路(ランディングバーン)を滑らせてみたら、
高さ70mで、30度の傾斜を怖がらずに100mほど滑ったようで、その時に、
(潤志郎は)「ジャンプが好きなんだ、向いているかもしれない」
https://www.nikkansports.com/olympic/pyeongchang2018/skijump/news/201802100000312.html
と思い、そこから、スキージャンプの本格的な特訓が始まったそうです。
その後は、
次男・ 陵侑選手 、
長女・諭果選手、
三男・龍尚選手も、
兄弟みんな、兄・潤志郎さんがジャンプをする姿を見て、自然とスキージャンプの道へ進みました。

実は、宏典さんが自作したジャンプ台が、
4兄弟をスキージャンパーの道へ導いていたのですね…
それでは、次に、宏典さんがどのような独自トレーニングをしていたのか?みていきましょう!
宏典さん考案の独自トレーニング
体感を鍛える”クモ”鬼ごっこ

運動生理学を勉強した宏典さんは、
普段の遊びの中に教育やトレーニングを盛り込みました。
考案したのが、本気のクモ鬼ごっこです。
宏典さんが”クモ”になり、「クモ!」の掛け声で、子供達がいっせいに逃げ回るという、本気の鬼ごっこです。
「クモ」と言うのにも意味があるそうで…
- 体幹を鍛えるために、子供達に本気になってもらうため、『俺はクモ、あなたは獲物』と本格的にやった
- 宏典さんの腕がクモのようで、一度捕まったら逃げられないので、自分で逃げ切る方法を考えさせるため
- 追い詰めたら、横四方固めなどプロレス技をかけた
だから、クモなんですね。
宏典さん曰く、この遊びで兄弟の性格が出るようで
「人の動きを読みながら知的に逃げたのは潤志郎。
出典:日刊スポーツ
すばしっこく野性的に逃げたのは陵侑」
本気のクモ鬼ごっこは、小3になるまで、夜寝る前にやっていたそうです。
三半規管を鍛える、高い高い
高い位置からジャンプをするスキージャンパーにとって、三半規管を鍛えることが大事です。
そこで、宏典さんは、「高い、高い」も工夫していました。
2歳半までは回転系も交えながら、体幹と三半規管を鍛え上げた。
出典:日刊スポーツ
三半規管を鍛えるためには回転をつけた「高い高い」を小さい頃からしたりと工夫しています。
生活のあらゆる動きを、トレーニングに変えてしまう宏典さんの熱量がすごいですよね。
遠征先のチームで練習させてた

小林家は、週末はよく秋田の花輪スキー場に行っていたそうです。
本格的なトレーニングを開始したいと思ったものの、地元のスポーツ少年団には地域外のため加入ができなかったようです。
そのため、週末は、秋田や青森のジャンプ台に通いつめ、トレーニングをしていたそうです。
また、大会があれば、自費で北海道や長野にも遠征し、開催地のクラブの練習に子供達を参加させていたそうです。
また、4人のスケジュール管理もすべて、宏典さんが行っていたようです。
自宅の壁には大きなカレンダーがあり、4人の名前を書いたマグネットを、それぞれの練習や大会、遠征の日に貼って日程を管理していた。
出典:朝日新聞
宏典さんは指導方法を猛勉強した

小林潤史郎選手と陵侑選手が小学生のときに、試合で惨敗し、立ち直れないくらい落ち込んだことがあるそうなんです。
その時、宏典さんは、兄弟を立ち直らせるために、自身も指導を猛勉強したそうです。
宏典さんは、インタビューで次のように話していました
「練習量が違う。これは1本の集中力を高めるしかない。各地の指導者たちと出会い、勉強しました。
出典:日刊スポーツ
それまでの教える指導から、引き出す指導に変えました」。
今まで、子供達に一方方向で教えていたやり方を変え、自ら考えさせるようなアプローチにし、考える力を伸ばすことに注力したそう。
負け試合のビデオを居間で見て、子供達に現実を受け入れさせることも行ったようです。
小学生にとっては、かなり酷ですよね。
でも、その結果、小学6年生で自身をなくした潤志郎選手も立ち直り、今の活躍に至っています。
家族の仲良しショット
こちらは、2020年の家族ご飯の写真です。
左から次男・陵侑選手、父・宏典さん、母・智子さん、長男・潤志郎選手です。
とても楽しそうで、仲がよさそうですね!
小林4兄弟の仲良しエピソードやプロフィールは、下記記事で詳細まとめているので、ぜひご覧ください!

宏典さんは元日本代表永井選手の恩師

宏典さんは、元クロスカントリー選手で指導をしており、その中にはオリンピック選手もいます。
2014年ソチオリンピックでノルディック※日本代表だった永井秀昭選手の恩師としても有名のようです。
なんでも、宏典さんは、永井選手の田山中学校時代の担任の先生だったようです。
八幡平市のHP(2014年2月)にも紹介されていました。

とても教育熱心で、他の選手からもきっと信頼が厚いのでしょうね。
そして、今後もチーム小林家の活躍がたのしみですね。



