通勤、通学、お出かけやレジャーの前にはその日の天気が気になりますよね。
雨は降るのか、傘は必要なのか、どんな服装にすればいいか、目的のレジャーは決行できるのか、天気予報を確認して決めることも多いかと思います。
天気予報を確認する際によく見かける「降水量」もその判断材料の一つになっていますよね。
「降水量1mm」というと実際、どの程度の雨なのでしょうか。
傘は要る?
釣りはできる?ゴルフなどの屋外スポーツは可能?
テーマパークは楽しめる?
詳しく調べてみましたので、順番に見ていきましょう!
降水量1mmとは?体感的にどれくらい?
「降水量1mm」と聞いて、どの程度の雨をイメージしますか?
1mmというと、何となく弱い雨なのかな…と思う方は多いと思います。
降水量1mmとは実際どれくらいの雨なのか、調べてみました!
降水量1mmの目安とは?
降水量1mmというと、体感として雨が降っているなとはっきり分かるくらいの雨量です。
アスファルトだと雨で地面の色が濃く変わるくらいに濡れて、雨が降っていると目視で認識できる状態が目安になります。
霧雨というよりは、しっかりした雨粒でシトシト降る雨のイメージですね。
降水量1mmの場合は傘は必要?
降水量1mmとは、シトシトと雨を感じはするものの傘がなくてもギリギリ我慢できるくらいの雨量です。
ギリギリというのが絶妙なところで、傘を持っていれば大概の人が傘を使う、持っていない人ならあきらめて傘なしで歩く、といった程度の雨になります。
短時間、ごく近い距離の外出であれば傘がなくても何とか我慢できるくらいですが、少しも濡れたくないという場合や長時間歩いたりする場合には傘が必要になります。
降水量1mm未満であれば傘をささずに我慢して歩く人も多いですが、1mmになると傘を使用する人が増え、1.9mmになるとほとんどの人が傘を使用する、というような雨量です。
1mmを超える降水量だと「傘が必要な雨」になってきますので、降水量1mmという予報が出ていたら、朝の時点で雨が降っていなくても傘を持って出かけるのが賢明です。
降水量1mmとは?降水量1mmの定義
降水量とは、地表に降った雨がどこへも流出せずに溜まった場合の水の深さのことを言います。
つまり降水量1mmとは、雨を一定時間容器に溜めて、溜まった水の深さが1mmになる雨量ということです。
2mmは、しっかりと降る雨のことでほぼ100パーセントの人が傘をさす雨です。
たとえ徒歩3分のコンビニに買い物に行く程度でも、傘がなければ出たくない、出られない雨です。
なお、天気予報では3mm未満の雨を弱い雨と表現します。
降水量/h | 予報用語 | イメージ |
0.5mm | 小雨 | ぽつぽつと降る、地面が湿る程度。 |
---|---|---|
1mm | 弱い雨 | シトシトと降る、長距離を歩くと濡れる。 |
2~3mm | 弱い雨 | しっかり降る雨、確実に傘が必要。 |
10〜20mm | やや強い雨 | ザーザーと降る雨。 傘をさしていても足元が濡れる。 |
20〜30mm | 強い雨 | 土砂降り。傘をさしていても濡れる。 |
30〜50mm | 激しい雨 | バケツをひっくり返したような雨で、 道路が川のようになる。 |
50〜80mm | 非常に激しい雨 | 滝のような雨で傘が役に立たない。 |
80mm〜 | 猛烈な雨 | 圧迫感で外に出られないほどの雨。 |
気象庁の発表する降水量1mmはいい加減?
天気予報などでよく耳にする降水量とは一般的に「1時間あたりの降水量(mm/h)」のことです。
気象庁では小数点以下の降水量が切り捨てとされるため、「降水量1mm」は厳密には1mm~1.9mmを指します。
つまり、2mmにごく近い雨量でも「降水量1mm」に含まれることになります。
逆に0.9mmはぽつぽつと感じるくらいの小雨ですが、小数点以下が切り捨てとされるため、降水量としては「0mm」と表記されます。
極端な例を挙げると、観測時間の最初の30分間に1.8mmの雨が降ってその後止んでしまった場合、1時間に降った量なので0.9mmと記録されます。
この場合、前半で割と強い雨が降ったと感じても1時間にすると0.9mmの記録ですので、観測値としては降水量0mmになるのです。
この例による気象庁の見解は、たとえ地面に水溜まりができていたとしても観測値は0mmということになります。
こうしてみると、気象庁の表現では「降水量1mm」が「弱い雨」であったり、逆にしっかり雨が降っている時間があったにも関わらず「降水量0mm」と記録されることがあったり、気象庁の基準ごとの表現はやや実態にそぐわない部分があるとわかりますね。
降水量1mmでできること9選
降水量1mmがどれくらいの雨かはここまででイメージできたでしょうか。
前述の通り、降水量1mmで表現される雨の実際の降雨量には幅がありますが、ザーザー降る雨ではないので、ある程度のレジャーはできるのかな?と思いますよね。
ここからは、「降水量1mmでできること」を紹介していきます。
降水量1mmでできること①ゴルフ
降水量1mmであれば、ゴルフのプレーは可能です。
傘やカッパ等がなくてもぎりぎり、ゴルフが楽しめる雨量だということです。
多少ボールの回転には影響があるようですが、プレー自体に大きな影響はないようです。
実際には降水量が2~3mmくらいまでであればプレーできるようですが、2mm以上の雨になってくると傘が必要になりますね。
降水量1mmでできること②海釣り
体感的に、ぽつぽつ降ってきたな、傘をさそうかな…と思うような雨ですが、降水量1mmであればまだ海釣りはできます。
じっとしているとだんだん濡れてしまいますので、ウインドブレーカーやレインコートなど雨具があるといいですね。
濡れて体温が下がってしまうことも防げます。
地面がしっかり濡れてしまうくらいになりますので、岩場など滑りやすいところ、足元の悪いところは避けましょう。
また気圧が低くなると晴れの日より魚の動きが活発になるので釣りには向いているとも言えますが、台風など風が強い日に海のそばに近づくのは非常に危険です。
雨の降り方だけでなく風の強さにも注意が必要です。
降水量1mmでできること③グラウンドの使用
降り続く時間と水はけの良し悪しにもよりますが、例えば野球であれば、降水量1mmくらいの雨であればプレーできます。
時間の経過と共に足元が悪くなり滑りやすくもなってきますし、雨具を使用しないスポーツなどの場合には、一緒にグラウンドを使用する仲間と相談して決めるのが良さそうです。
グラウンドについては、降水量1mmの雨の降り方だけでいえば基本的に使用可能ですが、長く降り続いていた雨が止んできて降水量1mmになったような場合には厳しくなります。
降水量だけでは判断できないので、どれくらい降り続いている雨なのか、グラウンドの状態を見て使用を決めることが大事ですね。
降水量1mmでできること④プロ野球
プロ野球の試合は、降水量1mmであれば開催されます。
但し、グラウンドに水たまりができて滑りやすく危険な状態であれば、中止または中断されます。
プロ野球は、降水量ではなくグラウンドの状態によってプレーの可否を判断するのです。
球場で観戦する場合、降水量1mmであっても3〜4時間座りっぱなしになるので衣服は中まで濡れてしまいます。
雨の中観戦するのであれば、傘は周りの観客にも迷惑になりますのでポンチョなどの雨具を準備しましょう。
降水量1mmでできること⑤ディズニーランドのパレード
ディズニーランドは降水量1mmでも楽しめます!
屋外のアトラクションやワゴンサービスは残念ながら休止になりますが、屋内のアトラクションやレストランについては問題なく楽しめます。
実はディズニーランドは、全体のアトラクションの4分の3が屋内にあるのだそうです。
雨の日は普段より人が少なくなり、待ち時間も晴れの日より短くなることが期待できますね。
しかも、雨の日限定のパレードがあるんです!
悪天候で通常のパレードが休演となっても、ディズニーランドでは雨の日限定のミニパレード「ナイトフォール・グロウ」が行われます。
雨の日限定のキラキラとしたコスチューム、雨のしずくに光が反射して夜のパークを照らし出す幻想的な光景が見られます。
強風や大雨などで公演中止になる場合もありますが、降水量1mmでは開催される可能性が高いので狙い目ですよ。
降水量1mmでできること⑥ランニング
ランニングといってもそのペースは人それぞれ、その時その時のコンディションや気分によっても違うので一概には言えませんが、結論から言って、降水量1mm程度の雨であればランニングは可能です。
走っている途中で雨が降り出したのであれば、降水量1mmくらいの雨であれば途中でやめる程ではありません。
晴れや曇りの日でもある程度の距離を走れば汗をかきますので、濡れるという意味では体感では同程度か、2mm近い雨で長距離であれば汗をかくよりはもう少し多く濡れるかなという感じです。
ただ、雨に濡れる場合は汗をかく時よりも体の前面が冷えるため、特に長距離を走る場合にはお腹や身体の冷えにくれぐれも注意しましょう。
降水量1mmでできること⑦自転車に乗る
自転車には乗れますが、確実に濡れます。
降水量1.0㎜はまだしも、降水量1.9㎜ではびしょ濡れになってしまいます。
レインコートやウインドブレーカー、ポンチョなどを常備しておくと濡れずにすみますね。
最近は通勤通学や趣味として、ロードバイクやクロスバイクを愛用する人も増えています。
自転車は自分だけのことなので、降水量1mm程度の雨や予報ではそのまま出かけてしまうことも多いかも知れません。
ですが、雨の日は自身が濡れる心配以上に路面が濡れて滑ることに注意が必要です。
ロードバイクやクロスバイクは普通の自転車よりもタイヤが細くなっているのが特徴で、その分濡れた路面では横滑りしやすくなります。
特に濡れたマンホールの上はかなり滑りやすく、これについては普通の自転車のタイヤでも同じです。
また雨の日は視界も悪くなりますので、視界を確保できるレインウェアを使用する、スピードを落として路面の滑りに十分気を付ける、などの注意が必要になります。
降水量1mmでできること⑧バイクに乗る
バイクも自転車同様、降水量1mm程度であれば乗ることは可能です。
自転車のようにタイヤは細くないため路面が滑る心配はそこまでありませんが、スピードが出て長距離の移動ができる分、濡れる心配は自転車より多くなりそうです。
前方からの雨を頭から足先までまともに受けることになるので、足まですっぽり覆えるよう、上下が分かれてしっかりしたタイプのレインウエアがあると安心です。
また、雨粒により視界はかなり悪くなりますのでスピードは出さないこと、晴れている日よりも注意深く安全運転を心がけることはとても大事になります。
降水量1mmでできること⑨海水浴
降水量1mm程度の雨であれば特に問題なく海水浴を楽しむことができます。
但し、風や雷などが伴わないことが前提です。
天候が不安定だと海が荒れる可能性も高くなりますので、遊泳情報や気象情報はしっかりチェックし、「遊泳可能」であること、風や雷がなく、波が高くないことを事前に確認するのが重要です。
また、雨が降ると水温が低くなる可能性がありますので、特に子供連れの場合は体が冷えすぎないようにこまめに休憩を取るなどの配慮が必要です。
また、最初は小雨でも途中で雨が強くなることもあるため、雨の日はあまり無理をせず海の代わりに遊べるような室内プールや他のレジャー施設へ予定を変更することをお勧めします。
降水量1mmでできないこと3選
降水量1mmというと、できることはたくさんありましたね。
そこまでザーザー降る雨でないとはいえ、できないこともあるのでしょうか。
ここからは、「降水量1mmでできないこと」を紹介していきます。
降水量1mmでできないこと①川の近くでのキャンプ
降水量1mmくらいの雨であれば、キャンプは中止にせず決行することが多いかもしれません。
その場合、川の近くでのテント設営は避けましょう。
特に、雨の日に川の中州で取り残され救助が必要になるなど、最近では事故が多発してそのようなニュースを目にしたこともあるかと思います。
日本の河川はダムによる水量調整が行われていることがほとんどですので、上流で豪雨になると下流では雨が降っていなくても水を放水することがあります。
その場合、下流ではあっという間に中洲が消えてしまうということも珍しくはないのです。
降水量1mm程度の雨であっても、川の近くや中州でのキャンプは避けましょう。
降水量1mmでできないこと②川釣り
降水量1mm程度であれば、海での釣りはあまり問題がなくむしろ大漁も狙えるということは前述した通りです。
しかし、同程度の雨でも川釣りはオススメできません。
海釣りと同様に、雨の日は魚がたくさん釣れる可能性はあるのですが、川や渓流には危険がいっぱいです。
急な増水が起きたり川の流れが速くなっていたり、滑りやすい岩なども多数あり足元が悪くなっていますので、非常に危険です。
小雨だから大丈夫と思うかもしれませんが、上流では豪雨になっている可能性もあります。
川釣りは天気の良い日に行きましょう。
降水量1mmでできないこと③運動会
運動会は、降水量1mmでも雨天順延となる場合が多いですね。
運動会が始まってから雨が降り出した場合にはそのまま続行になることも多くありますが、朝の時点で雨が降っていたり、前日からの雨が続いていたり、一日中雨予報の場合は順延になる可能性が高いです。
グラウンドに水たまりができるほど強い雨でもありませんが、降水量1mmとはいえ1mm〜1.9mmの間ですので、2mm近い雨になると傘が欲しいくらいのしっかりした降り方になります。
さらに雨が強まる可能性もありますので、学校や主催者側の方針にもよりますが、雨天順延または中止の判断になることが多いかと思います。
運動会は晴れもしくは曇りの日の実施が良いですね!
気になる!降水量の測り方とは?
降水量はどのようにして測定しているのでしょうか?
降水量は気象庁が観測・発表しており、その観測のためには「転倒ます型雨量計」というものが使用されています。
「転倒ます型雨量計」には写真のようなますがあり、0.5mmまでの液体が溜められるようになっています。
このますに雨を溜めて一杯になると1回転倒する、という仕組みになっています。
ます一杯が0.5mmですので、1回転倒するごとに0.5mmの雨が観測されるわけです。
このますが転倒した回数を数えていって、降水量を記録します。
ますが1回転倒すると0.5ミリ、10回転倒すると5ミリの降水量が観測されるということです。
雨以外の水分、雪やあられの場合は受水器に溜まった後でいったん水にもどしてから転倒ますへと注がれ、測定しています。
雨以外で空から降ってくるものとしては雨の他に雪、みぞれ、あられ、ひょうがありますね。
雪やあられは固体の状態で降ってきますので、溜まった後に溶けない場合は電熱で暖めて水に戻し、その分量を測って降水量を観測します。
雪の降水量1mmはどれくらい積もる?
雨の場合は、降水量1mmのとき1m四方の箱に溜まる水の深さは1mmです。
では雪も同じ1mmの降水量のとき1mm積もるのでしょうか?
実は雪の場合は、雨と違って気温の影響で積雪量が変わります。
気温が2℃ほどあって雨が混じっていると、雪はほぼ積もりません。
しかし気温が0℃前後であれば、雪は降水量1mmでも1cm積もるのです。
気温が低ければもっと積もる事もあるのでしょうか?
雪質によっても変わってくるため、北海道だと同じ降水量1mmでも3cmくらい積もることがあるそうです。
降水量を調べるためには雪を溶かして水にしてから測定しますので、積もった雪を溶かして1mmの水の量になれば、積雪が1cmのときでも3cmのときでも降水量は同じ1mmということになります。
降水量を測るのにも手間がかかっているんですね!
【降水量1mm】はどれくらい?降水量1mmでできることできないこと、降水量の測り方まで!まとめ
今回は、降水量1mmとはどんな意味でどれくらいの雨のことなのか、降水量1mmの目安についても、調べてみました。
降水量1mmといっても1.0mm~1.9mmまでと幅があること、体感的には1mmと聞いてイメージするよりもしっかりと降る雨を含むことがわかりましたね。
雨でもできること、楽しめることはありますし、注意すべきこともわかりましたので、事前の準備がしっかりできれば雨でも快適に過ごすことはできそうです。
天気予報から、通勤通学、お出かけやレジャーの予定を決める際の参考にしてみてください!