モデルのようなスラッとした体型を目指してダイエットをする人は多いです。
しかし、あまり痩せすぎることは危険です。
「太っているよりは健康的なのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、痩せすぎは太りすぎよりも危険と言われることがあります。
では、痩せすぎにはどのような危険があるのでしょうか?
また、痩せすぎた場合にはどのような対処をすれば良いのでしょうか?
太りすぎよりも痩せすぎの方が怖い5つの理由
「太り過ぎるよりは痩せている方が健康的では?」と思う人もいるでしょう。
しかし、「痩せすぎは太りすぎよりも危険」と言われることがあります。
では、痩せすぎはどのような危険があるのでしょうか?
理由①:過剰な痩せ願望
モデル体型を目指してダイエットをする人は多くいます。
しかし、ダイエットをしているうちに、「もっと痩せたい」「少しも太りたくない」などと思うようになり、過剰に痩せたいと思うようになってしまいます。
「どこからが痩せすぎで、どこからが標準?」「痩せの基準は人それぞれでは?」などと思う人もいるでしょう。
どこからが痩せ型であるかはBMIの数値が基準となり、18.5未満は痩せすぎです。
厚生労働省の「平成29年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、20代女性でBMIが18.5以下の痩せ体型である割合は21.7%となっています。
多くの女性はすでに痩せ体型であるにもかかわらず、それでもダイエットをしている女性は多いです。
当然ながら、必要以上のダイエットは健康のために良くありません。
BMIの計算方法
どこからが痩せすぎで、どこから肥満であるかはBMIの数値が基準になります。
BMIの計算式は以下の通りです。
- BMI = 体重[kg] ÷ 身長[m]の2乗
BMIによる体型の分類は以下の通りです。
- 18.5未満:低体重
- 18.5~25未満:普通体重
- 25以上:肥満(度合いによって肥満1~肥満4に分類される)
BMIの18.5以下である低体重が、痩せすぎに当てはまります。
理由②:筋肉量の減少
ダイエットでは余分な脂肪を落とすことが理想です。
しかし、すでに瘦せ型の人がダイエットをすれば、必要な脂肪まで落とすことになります。
また、脂肪だけでなく筋肉までも落とすことになってしまいます。
筋肉が極端に落ちてしまうと、いろいろなリスクを抱えることになるでしょう。
- 疲れやすい体質になる
- 老化が進みやすくなる
- 転倒しやすくなる
- 骨がもろくなる
- 生活習慣病が発症しやすなる
どれも生活に支障が出る可能性もあるものばかりです。
そのため、ダイエットをする際には筋肉を落としすぎないように注意しなければなりません。
理由③:体調不良
過剰なダイエットは必要な脂肪まで落としてしまう危険性があります。
憎く思える脂肪ですが、しっかりとその役割はあります。
- ホルモンの生成と分泌
- 体温保持
- 外部からの衝撃の緩和
- エネルギーを蓄える
- ビタミンの消化と吸収と運搬
- 内臓を適切な位置に保つ
脂肪が減ってしまうと、これらの役割が果たせなくなってしまいます。
特に、栄養やホルモンへの影響や体温保持できなくなれば、免疫力が低下して、いろいろな病気のリスクを高めてしまうでしょう。
また、女性であれば月経不順や無月経の原因になるとも言われています。
そのため、脂肪を減らしすぎることは、体調不良の原因にも繋がってしまいます。
理由④:病気のリスク
痩せすぎると、栄養不足や脂肪・筋肉の落ちすぎなどによって、いろいろな病気のリスクが高まってしまいます。
特に、痩せすぎの女性は胃ガンや食道ガンなどのガンが発症しやすいと言われています。
また、栄養不足によって血管がボロボロになれば、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクも高まると考えられるでしょう。
痩せすぎても「疲れやすい体質になるだけ」「体調を崩しやすくなるだけ」などと甘く考えてはいけません。
痩せすぎは命を落とす危険性のある病気となるリスクを高めていることも理解しておきましょう。
理由⑤:死亡率の上昇
痩せすぎは命を落とす病気となるリスクを高めると言われています。
「でも、太り過ぎよりはマシなのでは?」と思う人もいるでしょう。
しかし、BMIが19以下の痩せ型と、30以上の肥満型の死亡率を比べると、男女どちらも痩せ型の方が死亡リスクが高いとされています。
また、痩せ型の人が心筋梗塞などを起こした場合、BMIが23~25くらいの標準体型の人と比べると、1時間以内に亡くなる確率が2倍高くなると言われています。
そのため、太り過ぎよりも痩せすぎの方が良いということは決してありません。
痩せすぎになる5つの原因
ダイエットをする際には、痩せすぎないように注意する必要があります。
しかし、中には体重を増やしたくても、思うように体重が増えなくて悩む人もいます。
なぜ、、ダイエットも意識していないのに、体重が増えないのでしょうか?
原因①:食事量が足りていない
単純な理由として考えられるのは、食事量が足りていないことでしょう。
少食で多くのご飯が食べられない人は、1日に必要なカロリーを摂ることができません。
そのため、消費されるカロリーの方が多くなって体重が落ちることがあります。
原因②:栄養バランスが偏っている
いつも同じようなメニューの食事ばかり取っていると、栄養が偏ってしまいます。
もし、栄養が偏ってタンパク質・炭水化物・脂質などが摂れていなければ、体重が思うように増えないでしょう。
また、同じ栄養ばかり摂っていると、過多となった栄養は吸収されずに体外に出てしまうこともあります。
健康的に体重を増やすにはバランスの取れた食事が必要です。
原因③:栄養が吸収されていない
しっかり食事を取っているにもかかわらず、それでも体重が増えないという人もいます。
そのような場合は消化や吸収の力が落ちている可能性が考えられるでしょう。
栄養は胃や腸などで吸収されますが、もしこれらがしっかりと働いていない場合は栄養を吸収しないまま食べ物を体外に出してしまいます。
食事を取っても、栄養が吸収されなければ体重を増やすことはできません。
原因④:運動不足
運動不足になると筋力が落ちてしまいます。
さらに少食で食事量が足りていなければ、脂肪も減ることになり、極端な痩せ型となってしまいます。
運動をすると痩せてしまうと思う人もいますが、体重を増やすためには適度な筋肉をつけることも重要です。
原因⑤:ストレスによる負荷
ストレスは胃や腸の働きが鈍ったり、食欲が落ちて少食になる原因となる場合があります。
また、これらは痩せてしまう原因にもなります。
そのため、漫画などで過剰なストレスを抱えたキャラクターがげっそりした描写をされますが、あれは誇張ではなく実際に起こってもおかしくはありません。
痩せすぎを改善する5つの方法
痩せすぎの原因を把握できれば、その原因を改善することで体重を増やすことができます。
では、どの原因に対して、どのような改善法を行えば良いのでしょうか?
改善方法①:必要なカロリーと栄養を把握する
食事量が足りなくて痩せている人は、1日に必要なカロリーを摂ることを心がけましょう。
1日に必要な摂取カロリーの目安は女性であれば1400~2000kcal、男性であれば2000~2200kcalほどです。
これらのカロリーを目標にして食事を取るようにしましょう。
また、栄養のバランスにも注意です。
食事のメニューが偏っている場合は、不足している栄養を調べて、今後の食事では補うようにしましょう。
改善方法②:食事回数を増やす
食事量が少ない人は、必要なカロリーを摂るために食事量を増やす必要があります。
しかし、少食の人が急に食事量を増やすことは難しいです。
そのため、1回の食事量を増やすのではなく、食事の回数を増やすようにしましょう。
また、タンパク質・炭水化物・脂質を意識した食事を取ると体重が増やしやすくなるでしょう。
これらの栄養が摂れる食品には以下のようなものがあります。
タンパク質:魚介類・肉類・大豆・卵・乳など
炭水化物:米・パン・麺類など
脂質:油類(サラダ油・オリーブオイルなど)・バターなど
ただし、これらの栄養だけでは不健康になるので、野菜で食物繊維やビタミン、ミネラルなどもしっかりと摂るようにしましょう。
改善方法③:運動を習慣化する
体重を増やすには、適度な運動をして筋肉をつけることも重要です。
モデルの人たちもジムに通ったり、パーソナルトレーナーをつけたりなど、しっかりと運動をされています。
大量の汗をかいたり、激しいスポーツをする必要はないので、ジョギングや筋トレなどの軽い運動をするようにしましょう。
また、運動にはストレス発散の効果も期待できるので、ストレスによる負荷によって体重が落ちてしまうことも防げるでしょう。
改善方法④:食事する時間帯を意識する
食事は食べるタイミングによって吸収効率が変わります。
運動後45分以内であれば、消費した筋肉を修復するためにタンパク質が吸収されやすくなります。
また、22:00~2:00は脂肪を溜め込みやすい時間帯です。
そのため、ダイエットであれば食事を避けるべき時間帯とされていますが、体重を増やすのであればこの時間帯に軽い間食をしても良いでしょう。
改善方法⑤:腸内環境を整える
どれだけ食事を取っても、その栄養を腸が吸収してくれなければ体重を増やすことはできません。
そのため、腸内環境を整えて、しっかりと腸が働けるようにしましょう。
腸内環境を整える定番の栄養は食物繊維と乳酸菌です。
これらを食事で摂るようにしましょう。
痩せすぎは怖いので油断してはいけない
モデルのような痩せ型の体型は多くの人が憧れるでしょう。
しかし、過剰に痩せすぎることは、疲れやすい体質や病気になりやすい体質になるだけでなく、死亡リスクまで高める危険性があります。
その危険性は太り過ぎよりも高いとも言われています。
モデルのような体型を目指すのは良いですが、痩せすぎとなっている人は少し体重を増やすようにしましょう。